下肢静脈瘤を根本的に治す!主流となっている血管内療法とは?

2018.06.11

皮膚から血管が盛り上がっている、足にむくみや重苦しさがある・・・などの症状で悩んでいる方はいらっしゃいませんか?

その症状、下肢静脈瘤が原因となっているかもしれません。

命に関わる病気ではありませんが、場合によっては治療が必要となることがあります。

それでは、どのような治療法があるのでしょうか?

そもそも下肢静脈瘤とは?


下肢静脈瘤は、静脈の逆流防止弁が壊れる、機能が弱まるなどの何らかの異常により生じる足の血管の病気であり、おもに表在静脈にできます。

静脈内の血液が逆流することにより、血液が足に滞留し、疲れやむくみ、こむら返り、痛みなどのうっ血症状や、皮膚の色調異常、発疹、潰瘍などの皮膚症状を引き起こします。

日本においては、40歳以上の約10人に1人が罹患しているといわれるほど身近な病気です。

加齢や長時間の立ち仕事、妊娠・出産などにより発症しやすくなることが知られています。

命に関わるものではありませんが、症状の重さや外見上の問題などからQOLが低下することがあり、治療が必要となる場合もあります。

下肢静脈瘤の検査方法は?


以前は、静脈造影検査が行われていましたが、現在は超音波検査が主流となっています。

静脈造影検査と違って、痛みや体への負担がなく、繰り返し行うことができるのが特徴です。

弁が壊れていないか、逆流していないか、どこから逆流が生じているか、逆流している血管の太さ、静脈瘤以外の問題はないかなど様々なことを調べ、下肢静脈瘤の診断、治療方針の決定を行います。

下肢静脈瘤の治療方法とは?


下肢静脈瘤は、命の危険がある疾患ではありませんが、うっ滞性皮膚炎が起こっている場合や、静脈瘤による症状がつらい場合、外見上気になる場合などに治療が行われることがあります。

下肢静脈瘤の治療は大きく分けて、保存的療法、硬化療法、手術、血管内治療があります。

それぞれどのような治療法なのか、詳しくみていきましょう。

保存的療法

下肢静脈瘤の症状緩和や進行抑制を目的に、生活習慣の改善や、弾性ストッキングの着用を行います。

静脈瘤を根本的に治す方法ではありませんが、下肢静脈瘤によるむくみや疲れ、こむら返りなどのうっ血症状の緩和に効果を期待できます。

硬化療法

硬化療法は、静脈瘤に直接注射を刺して、硬化剤とよばれる薬を注入する方法です。

薬の注入により硬くなった静脈瘤は、半年程度で吸収されて消失してしまいます。

硬化療法は、軽症の下肢静脈瘤には有効性が高い治療法といわれており、小さな静脈瘤に対する治療や血管内治療、高位結紮術の後の追加治療として行われます。

手術

・高位結紮術
脚のつけ根の皮膚を数センチ切開して、逆流している静脈を糸でしばる方法です。

血液の逆流を食い止める手術となります。

しかし、近年、再発率が高いことや新しい治療法の開発などから、実施件数は少なくなっています。

・ストリッピング手術
弁が壊れてふくらんでしまった血管を取り除く方法です。

太ももの内側の静脈が原因の場合には、足の付け根と膝の付近の皮膚を切開してワイヤーを通し、血管を絡みつけ、ワイヤーごと血管を引き抜きます。

再発の少ない方法ですが、血管内治療に比べて体への負担が大きく、術後の痛みや出血などのリスクがあるといわれています。

血管内治療

原因となっている静脈を焼いて塞いでしまう方法です。

カテーテルを静脈の中に入れて、内側から熱を加えて焼きます。

静脈内の温度は、高周波だと約120度、レーザー治療では1000度以上になりますが、静脈の周りに注射した局所麻酔が、周囲の組織に熱が伝わるのを防ぎます。

塞がった血管には血液が流れなくなりますが、深部静脈に血液が流れるため、循環には問題はありません。

熱を加えた静脈は固く縮み、半年程度で身体に吸収されて消失してしまいます。

現在、血管内治療には、高周波を使う高周波治療と、レーザーを使うレーザー治療があり、どちらも保険適用されています。

血管内治療は、治療そのものは30分から1時間ぐらいで終了し、基本的には日帰りで行われます。

また、人により異なりますが、2週間程度で通常の生活に戻ることができるといわれています。

再発がほとんどない、痛みが少ない、傷が目立たないことが特徴で、近年、主流となっている治療方法です。

また、特殊な器具を使って、非常に小さい傷だけで静脈瘤を切除するスタブ・アバルジョン法と組み合わせることで、コブを切除することができ、より効果的な治療効果が期待できます。

まとめ

下肢静脈瘤は、命の危険がある病気ではありませんが、日々の症状や、見た目の問題などから生活の質の低下を引き起こすことがあります。

マッサージや生活習慣の改善により、症状を緩和することは可能ですが、自分で静脈瘤を根本的に治すことはできません。

治療が必要となることもありますので、気になる症状がある場合には、専門の医療機関を受診し、医師に相談しましょう。